今回は渡辺家1代目柴犬「まるちゃん」のお話。この子は「毛皮を着た女の子」。生後3か月くらいで渡辺家に来た。もらわれてきた時にテレビでは「ちびまるこちゃん」が放映されていた。なので、名前は「まるちゃん」。その頃の渡辺家は、私と父母3人の生活。「まるちゃん」は初孫のように、かわいがられた。
 私が車で出かけようと、玄関かまちに腰掛け靴を履いている時、母が冗談のつもりで、「車に乗るときは、おんぶだよ」と言いながら私の背中にまるちゃんを乗せた。私も、おんぶしたまま車に行き、公園に連れていった。公園が楽しかったのか?その後まるちゃんは私が車のキーを持ち玄関で靴を履いていると、走ってきて私の背中におぶさるようになった。犬とは思えぬ、子供のようなかわいさにメロメロ。
 5年間ほど愛情を独り占めしてきた「まるちゃん」だったが、兄に二人目の子供が出来たのを期に兄家族と同居することになった。
 生まれたばかりの二人目の子が未熟児だったこともあり、家族中がその子にかかりきりになった。「まるちゃん」は同居の意味もわからず、おとなしくしていたのだが、そのうち、体中をガリガリとかきむしり始めた。母が身体を調べると、皮膚炎になっていた。芝犬は皮膚病にかかりやすいと聞いていたので、じきに収まるかと思いきや、傷をかきむしりすぎ、かさぶたが分厚くなり、どす黒い紫色に。あわてて獣医さんのところに。体質改善の注射を毎日のように打ちに行かなくてはならなくなった。お医者さん嫌いなまるちゃんは、獣医さん通いのストレスのせいか?悪化していった。私は、通い続ければ治るだろうと、嫌がるまるちゃんを連れて獣医さんに通ったが、良くはならない。
 2週間程続けた時、「これは、注射では治らない」と母が私の獣医さん通いをやめさせた。そして、なぜそう思ったのかはわからないが、それから母は毎日いとおしそうに、まるちゃんの体をさすり、傷口のかさぶたに手を当て「ごめん。ごめん。よしよし」と言いながら手を当て続けた。
 不思議なことに、まるちゃんのかさぶたが減っていった。私も獣医さんに通うストレスから解放され、家族が皆、穏やかになってきた。見る見るうちに、かさぶたが落ち、元通りのピンク色の肌になっていった。そして、ひと月も経たないうちに完治。
 母は、「未熟児の孫の世話に手を取られ「まるちゃん」を「ほったらかし」にしてしまっていた。」と言っていた。
 愛情を独り占めしてきた「まるちゃん」突然皆が、自分を忘れたかのように、他の事に関心を持ち始め、免疫力が落ちるほどショックが大きかったんだと思う。
 注射も薬も効果が無かったのに、手を当てて、愛情を降り注ぐことで、「病が治る不思議」を目の当たりにした。それがわかった「母」にも感心した。
 そして、けがをした時、病院の先生に「手当」してください。と良く言ってきたが、まさに、これが「手当て」の語源なのかも?と思った。2025-02記述
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